◆IL DIVO◆ ジェズアルド / マドリガーレ 第6集 (1611年出版)

≪毎日がコンサートの本番です≫

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Carlo Gesualdo (1560-1613) / Madrigals, Book VI (Publication:1611)
URL : http://papalin.yas.mu/W046/#M016

 
  ◇公開日: 2013年3月8日
  ◇演奏時間: 57分22秒
  ◇録音年月: 2013年3月
    上のアルファベットの曲目名をクリックして、
    Papalinの音楽室でお聴き下さい。(視聴・試聴)




ジェズアルドさん、第6集は作風を変えましたか?
何か意図的なものも感じますが、演奏しながらそんな印象を抱いていました。

音楽室の方の解説めいた前文にも書きましたが、彼のマドリガーレの強烈な特徴である、「強烈な、ところどころ衝撃的な半音階進行から成る比較的緩やかなパッセージと、急速なテンポによる全音階的なパッセージとの交替」というのがやや影を潜めました。傾向はあるのですが、第5集までの、何が何でもという押しの強さはありません。むしろオーソドックスなルネサンス・ポリフォニーに近い感じがします。それを極端に書いてしまうなら、第5集が頂点で、第6集はあまり面白みはありませんでした。しかし! 例えば第2番の「美しい人よ、心を持ち去るのなら」(Beltà poi che t'assenti)などは非常に美しい曲です。

前半の10曲を演奏したところで、どうかなぁと少し首を傾けていました。第11番、12番でまた変わりましたね。非常に穏やかな音楽です。それは演奏する前に楽譜を見て一目瞭然でした。そういえば、曲のタイトルも、第5集までは毒々しいものばかりでしたが、穏やかなタイトル(つまり詩)の曲となっています。

さて、今までやや否定的なトーンで書いてきましたが、こうしてブログを書きながら連続再生で演奏を聴いてみますと、第6集もいいですね・・・という気の変わりよう。半音進行の特徴もさりげなく含まれているし、今までは"意外な和声の進行"だと思っていたのも、演奏しながら"お~、やっぱりその和音に行くか"という変な安堵感に変わってきましたし、やっぱりジェズアルドさんにすっかり毒されてしまったのでしょう。"普通の"ルネサンス曲がこれから演奏できるか不安になってきました。(^^;

ジェズアルドのマドリガーレは6集あると書かれていましたが、IMSLPには、第7集というページがあります。どうやらジェズアルドの死後13年経った1626年に、6声のマドリガーレを集めて出版された曲集のようです。IMSLPにはQuintoのパート譜のみが当時の楽譜のまま掲載されているだけですので、演奏することができません。


ということで、ジェズアルドのシリーズはこれで一旦終わりです。第5集の演奏もそうでしたが、最終曲だけ、ちょっと音を厚くして演奏してみました。

総演奏時間で4時間弱ですね、頑張りました。(#^.^#)



楽譜は、IMSLPから借用しました。リコーダー用の楽譜です。



曲目

   1. もしもお前が私の死を望むなら
     Se la mia morte brami

   2. 美しい人よ、心を持ち去るのなら
     Beltà poi che t'assenti

   3. お前は泣いている、私のフィッリよ
     Tu piangi, o filli mia

   4. 私を煩わすのをやめておくれ
     Resta di darmi noia

   5. 明るく輝く太陽
     Chiaro risplender suole

   6. 私は行くとしか言わなかった
     Io parto e non più dissi

   7. 一日に千回も私は死ぬ
     Mille volte il di

   8. 優しい私の宝である人よ
     O Dolce mio tesoro

   9. ああ、いくらため息をついても無駄なのだ
     Deh, come invan sospiro

  10. こんなに大きな苦しみの中でも
     Io pur respiro in così gran dolore

  11. 優美な音色と甘い言葉で
     Alme d'Amor rubelle

  12. 白くみずみずしい花
     Càndido e verde fiore

  13. 大胆な小さい蚊が
     Ardita Zanzaretta

  14. お前を求めて私は燃える
     Ardo per te, mio bene

  15. 死のみが私を殺すのだから
     Ancide sol la morte

  16. 私の希望を打ち砕いたあの残酷な「いや」という言葉を
     Quel »no« crudel que la mia speme ancise

  17. 私は死ぬ、悲しみや苦しみゆえに
     Moro, lasso, al mio duolo

  18. 蝶のように舞う
     Volan quasi farfalle

  19. 私の喜びに空はかくも晴れ渡り
     Al mio gioir il ciel si fa sereno

  20. お前は追いかける、おお美しいクローリよ
     Tu segui, o bella Clori

  21. お前を愛する故に私はやつれ果てる
     Ancor che per amarti

  22. 悲嘆にくれて泣いていたのは昔   (5つのマドリガーレ集にも含まれる)
     Già piansi nel dolore

  23. にこやかで美しいリコーリが
     Quando ridente e bella


使用楽器 (A=440Hz)

   ソプラノ        モーレンハウエル    パリサンダー
   アルト         メック            オリーヴ
   テナー        全音             チェリー
   バス          メック            メイプル
   グレートバス    キュング           メイプル
   コントラバス     キュング           メイプル




Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m



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この記事へのコメント

ichi
2013年03月08日 21:49
ほんとに6集は半音の進行でも、とても落ち着いた感じがします。情念めいたものではなく、哀しみと言ったらいいでしょうか。youtubeで歌っているのを聴きますと、器楽演奏よりもさらに優しい聖なる印象さえ持ちました。
終わってしまって他に進む気がしないなら、是非歌ってみてください。確かそんなタイトルの曲もありましたよね。
2013年03月09日 09:09
◆◆ 情念めいたものではなく、哀しみと言ったらいいでしょうか。

ichiさん、ありがとうございます。
亡くなる2年前に出版された曲集です。作曲から出版に至るまで、さほど時間は経ていないと仮定すると、やっぱり人生を悟ってしまったのででしょうか、哀しみの中にも希望の光が見えることから、そんなことを感じました。

> 是非歌ってみてください。確かそんなタイトルの曲も・・・

第5集の第1曲「歌って楽しみなさい」(Gioite voi col canto)ですね。確かに、私も歌ってみたいと思いましたが、この曲集はかなり難しそうです。ハハハハ、ヒヒヒヒ、速いパッセージは歌えそうもありません。ということで、見合わせております。でも気が向いたら歌うかも知れません。

一方、世俗曲であるマドリガーレとは違った宗教曲の楽譜を見つけてしまいました。とりあえず1曲演奏してみましたが、なかなか魅力的です。マドリガーレのような激しい感情の変化こそありませんが、半音階進行や不協和音の使用は健在です。続けてみたいと思っています。