◇IL DIVO◇ 2012 歌 ベスト12

Papalinが選んだ「2012年 歌のベスト12」です。


何はともあれ、2012年、Papalinの音楽をお聴き下さった方に、心から感謝致します。
本当にありがとうございました。m(_ _)m

恒例になりました、この一年間の演奏作品で、Papalinが選んだ"歌のベスト作品"を発表します。
ちなみに、2011年のベスト作品は、こちらでした。一年って、本当に早いですね。

今年も昨年のように、IL DIVO Papalinのサイトの更新履歴を辿って、印象に残った作品"をピックアップしてみました。笛の部が12曲だったことは意識していましたが、歌の部も偶然12組(12曲ではないのですが・・・)となりました。やっぱり2012年だからかなぁ。



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それでは、演奏順に12組を紹介します。



(1) 信長貴富 / 女声合唱曲集 「うたを うたうとき」  《1月》

2012年の歌、それも邦人作曲家による合唱組曲では、意欲的に女声合唱曲に取り組みました。それは2011年からの試みでもありましたが、私は作曲家が拘るほど、女声合唱曲を男声で歌うことに抵抗はありません。例えは悪いかも知れませんが、女心を男性歌手が歌う演歌みたいなものです。男歌とか女歌とかありますよね。でもそれらは必ずしも歌手の性とは一致しません。合唱曲の場合も歌詞の点でいえば、同じことが言えると思いますが、作曲者や編曲者が仰りたいのは、男声の音域、女声の音域を最大限に活かした編曲にしているということだと思います。でも、私の場合はあまり拘りません。

前置きが長くなりましたが、この信長貴富さんの曲集は、歌うのには決して簡単な曲ではないのですが、非常にキャッチーな感じを聴く人に与えるのではないかと思います。同じ詩を使って木下牧子さんも作曲された「うたをうたうとき」も曲集に含まれていて、二人の大作曲家の個性の違いを楽しませて戴きました。

1曲だけ挙げますと、やはり最終曲の「春」です。




(2) 近藤浩平 / 女声合唱とピアノの為の組曲 「音叉の秋」  《1月》

こちらも同じく、女声合唱のために書かれた作品です。作曲者の近藤浩平さん、作詩者の森永かず子さんからは好意的な感想を頂戴することができまして、ホッとした覚えがあります。リコーダー・アンサンブルでも合唱でもそうなのですが、私は例えばパレストリーナだけ歌うとか、バッハのカンタータだけ歌うということができません。ヨーロッパ中世の音楽作品にも興味がありますし、現代曲も拒絶はしません。合唱でも、メロディアスで、美しいハーモニーの曲を歌いますと、こうしたある種の無機質を感じさせるような音にも触れたくなります。素敵な詩がついていますので、決して無機質ではないのですが、好きな子に好きと言えない気持ちとか、逆説的な表現の愉しみとか、そうした人間の高度な文化の楽しみ方みたいなものを感じました。不思議な曲でした。

1曲選ぶとするならば、冒頭の「音叉の秋」です。



(3) 大竹くみ / 言葉 (詩:谷川俊太郎)  《1月》

一年前の2012年の1月には、随分と歌を歌っていたのですね。ここで取り上げた3作品以外にも何曲か歌っています。その一つの理由は、東日本大震災からの復興を願うカワイ楽器の【歌おうNIPPON】プロジェクトの曲をよく取り上げたということが挙げられます。かくいうこの曲も、そのプロジェクトの曲でした。大竹くみさんの曲は、以前も歌いました。ご自身がオルガン奏者でもあるということで、敬虔な宗教曲をオルガン伴奏にピッタリな伴奏で作曲された曲でした。その大竹くみさんの今回の曲は、谷川俊太郎さんの鋭い目線と感性による詩に勝るとも劣らない作品でした。今年歌った曲の中で1曲だけ挙げよと言われたら、この曲です。その後お会いした谷川俊太郎さんにも録音を聴いて戴けたことは、2012年の大切な思い出の一つでした。




(4) グレゴリオ聖歌 / ミサ曲 第11番 "Orbis Factor"  《8月》

怒涛のようだった1月から、しばらく歌から遠ざかっていたようです。次に歌を歌いだしたのは8月でした。グレゴリオ聖歌に伴奏をつけたものがあると知って、興味を抱きました。ここで取り上げましたのも、そうしたアレンジ物なのですが、これがまた素敵な響きになりました。合唱ではなくて、あくまで独唱で歌い、アレンジ部分をリコーダーで演奏したものです。単旋律で聴くグレゴリア聖歌とは違う意味で荘厳な感じがしました。特に1曲だけを選ぶ必要はないでしょう。




(5) カスパー・エット / 死者のためのミサ曲(レクイエム)  《8月》

8月に、愛犬ボンボンが亡くなりました。追悼の意も込めて歌ったのが、この男声合唱曲としてのレクイエムでした。カスパー・エットという作曲家は知りませんでしたが、19世紀の前半に活動された人でした。レクイエムといっても、男声合唱のもつ力強さが感じられる曲でした。こちらも1曲だけを選ぶ必要はなさそうです。




(6) アゾラ / 死者のためのミサ曲(レクイエム)  《8月》

もうひとつ、真夏に歌ったレクイエムを取り上げさせて下さい。ルネサンス時代のヴェローナの聖職者による作品です。自分の声帯を楽器とする歌は、その他の楽器とは違って、歌えるうちに歌っておきたいと思いました。上と同じで、1曲だけを選ぶことはしません。




(7) グスタフ・ホルスト / アヴェ・マリア  《9月》

ほとんど「惑星」しか知らないホルストが、こんな美しいアヴェ・マリアを残していたとは・・・。女声合唱曲ですが、男声で歌っても、楽曲のもつ美しさは伝わるだろうか、そんなことを危惧しながら歌いました。この曲を歌ってから、この世に存在する"アヴェ・マリア"を歌い続けてみたいと思い、以降、フォーレやリストなど数曲は歌い続けましたが、途方もない計画になりそうでしたので、意識的にストップしました。ヨーロッパの作曲家が如何にマリアのことを大切に思っていたのかを伺い知ることのできる曲、それがアヴェ・マリアですね。




(8) ガブリエル・フォーレ / 小ミサ曲  《10月》

フォーレのアヴェ・マリアを歌ったのがきっかけとなって楽譜を見つけたのが、この小ミサ曲でした。グローリアもクレドもない、珍しいミサ曲ですけれど、フォーレらしい響きのする曲でした。少人数で歌いたいミサ曲です。無理して1曲選びますと、Benedictusです。私は基本的にSanctusに続けて登場するBenedictusが好きなのですが、この曲も優しさに満ち溢れていて好感です。




(9) 平清盛テーマ曲/大河ドラマ「平清盛」より (吉松 隆)  《11月》

世の中一般には評判の悪かった2012年のNHK大河ドラマ「平清盛」ですが、私は結構評価の高い番組でした。この日本で初めて武士が実権を握るに至るまでの、たった一人の平清盛の心中を描いた素晴らしい大河ドラマだったと思っています。若い役者たちも素晴らしい演技を見せてくれました。放送が開始した当時の「画面が埃っぽい」とか「衣装が汚ならしい」とか「ご当地の印象が悪くなる」とかいう悪評を耳にしますと、日本人の品格の低下を感じたものです。テーマ曲としては、非常に難しい曲でした。そしてこの曲を"歌"のベスト・シリーズに入れるのが妥当かどうかも疑問ですが、平安の歌である今様の"あそびをせんとや"をこうして曲中に取り込んでいることにインパクトがありましたので、こちら(歌のベスト・シリーズ)にエントリーさせることにしました。




(10) 【NHK東日本大震災プロジェクト】 花は咲く  《11月》

ちらちらと、テレビで耳にしていた曲でしたけれど、機会があってリアルで歌うことになりましたので、IL DIVOPapalin でも歌ってみました。この大惨事と、対応に関しては忘れてはならないことです。




(11) クリスマス ソング ブック (児島なおみ)  《12月》

いくら旬だからと言っても、クリスマスの当日に歌っていたのではダメですよね。そのせいか反応を頂けない作品となってしまいました。音痴っぽい録音も幾つかありますけれど、作品(楽曲)たちが可哀想なので、ここで罪滅ぼしです。リコーダーでの伴奏も、ほとんどが3重奏で行うことのできるお気軽楽譜だと思います。挿絵も素敵です。

この1曲は、12番の「あわてんぼうの サンタクロース」です。日本の歌とは知りませんでした。




(12) 『世界音楽史 四つの時代』(ヴィオラ著) 譜例の演奏  《12月》

笛の部でも、トリはこのシリーズが務めましたが、歌の部でも同じです。神田の古書店で入手した新しい古本(私が生まれた頃に書かれた本でした)の譜例の演奏です。西洋の音楽は人類の音楽の一部と捉えた世界を見渡した内容に興味を持ったというわけです。

歌としての1曲は、「収穫の歌(ブルガリア)」です。自分として新しい歌い方をしてみました。




こちらも繰り返しになりますが、2012年の御愛顧に感謝致します。
2013年も、人類が心豊かに暮らせる年になりますように。

みなさま、良い年をお迎え下さい。



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この記事へのコメント

ichi
2013年01月03日 09:55
笛ベスト10のコメント消えちゃったのかな?
記憶だけで、歌で印象に残っているのはなんだろう?小振りだけど、モーツァルトのカノンシリーズから「私の太陽はかくれた」が好きです。
2013年01月03日 12:08
◆◆ 「私の太陽はかくれた」が好きです。

ichiさん、ありがとうございます。
真剣モーツァルトって、やっぱりスゴイですね。
オチャラケ・モーツァルトも好きですけれど。(^_^;)