◆IL DIVO◆ ソラージュの作品

≪毎日がコンサートの本番です≫

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Solage (14c.-c1403) works
URL : http://papalin.yas.mu/W023/

 
  ◇公開日: 2012年11月24日
  ◇演奏時間: 15分37秒
  ◇録音年月: 2012年11月
    上のアルファベットの曲目名をクリックして、
    Papalinの音楽室でお聴き下さい。(視聴・試聴)




奇想天外な人や、とんでもなく奇抜な音楽を探して、演奏(録音)旅行をしているわけではないのですが、こういう人の作品に出会えますと、俄然喜んでしまうのです。

ソラージュの作品、1曲目のバラード:Le basileを演奏してみて、私は吹き出してしまいました。『いたいた、変わり者が!』 作曲の意図が私には全く理解できません。これが彼の神への賞賛のやり方なのか、はたまた神には横に居て戴いて、地上における知的な遊びをした結果なのでしょうか。とにかく私には理解できない音楽です。魑魅魍魎の住む世界のようです。


IL DIVO Papalin のページの解説ではWikiを拝借し、長々と、こんな風に紹介しました。

ソラージュ(Solage 14世紀末に活躍 1403年以降没)は、フランスの作曲家で詳しいことはわかっていない。アルス・スブティリオル(※)の一次資料とされる『シャンティー写本』に作品が収録されている。様式的には、多くの作品が1380年代や1390年代の音楽の典型であり、大規模形式により多くの関心を示している。長大な作品をまとめ上げるのに、変奏の技法が多用された。いくつかの作品は実験的であり、たとえば風変わりなロンドー《燻った男が喫煙する(煙を燻べる者) Fumeux fume par fumee》は、低音同士を重ねて段々と半音階的に動くため、声楽家はすっかり当惑してしまうようである。またこの曲は、当時の音楽としては最も低い声域が含まれている。ソラージュは、ギヨーム・ド・マショーの甥っ子も所属した「愛煙家団体」を諷刺しているのである。煙草がヨーロッパに伝わる2世紀も前の話なので、この歌に出てくる煙とは大麻か阿片のことであろう。音楽は麻薬に酔い痴れた芸術家の感じをうまく表現している。

ソラージュ作曲に帰されている作品は10点しかないが、様式的な見地によるとさらに2曲をソラージュ作品に見做しうる。その12曲はすべて『シャンティー写本』に含まれており、その内訳は、9曲のバラード、2曲のヴィルレー、1曲のロンドーとなっている。

※ アルス・スブティリオル(Ars subtilior)は、14世紀末から15世紀初頭のフランスや北イタリアにおける、極度に複雑で技巧的な音楽様式で、20世紀になって命名されたものである。アルス・スブティリオルとは、「より繊細な技法」を意味する。アルス・スブティリオルは、ギヨーム・ド・マショーの死後にアルス・ノーヴァの様式がより洗練され複雑化したものである。極度に技巧を凝らしたリズムの複雑さは西洋音楽史上でも他に類を見ない。 主なジャンルは、バラード、ヴィルレー、ロンドーといった世俗歌曲である。アルス・スブティリオルの時代は教会大分裂(シスマ)の頃で、様々な権力の対立が見られ、オスマン帝国の侵入、黒死病の大流行など、多くの社会不安が存在した時代であった。

アルス・スブティリオルの代表的な作曲家として、アントネッロ・デ・カゼルタ、フィリップス・デ・カゼルタ、ヨハンネス・チコーニア、ボード・コルディエ、マルティヌス・ファブリ、マッテオ・ダ・ペルージャ、ジャコブ・ド・サンレーシュ、ソラージュなどが挙げられ、シャンティー写本やモデナ写本などで作品が伝えられている。

アルス・スブティリオルの作曲家は、時にその楽譜の形態においても奇想を凝らしている。ボード・コルディエのカノンTous par compas は円形の楽譜に書かれ、ロンドーBelle, bonne, sage の楽譜はハート型をしている。ジャコブ・ド・サンレーシュのLa harpe de melodie の楽譜はハープの絵の中に書かれ、譜線をハープの弦に見立てている。 



音楽室では5曲目に収録した曲ですが、S'aincy estoit (ballad) の楽譜をご覧下さい。冒頭部分です。これはChristina Eiraさんによる、ありがたい現代譜なのですが、さて一体どう演奏しましょう?

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【 S'aincy estoit (ballad) の現代譜 (冒頭部分) 】


この時代の音楽が、技巧的な追求に走ってしまって、私が思う本来の音楽のもつべきものを見失ってしまったかのような動きは、まるで19世紀から20世紀に至るクラシック音楽の流れと同じような気がします。今世紀になって、音楽が本来の力を取り戻して再び歩みだしたかのように見えるのは喜ばしい限りです。私はそんな現在の音楽を、リ・ルネッサンスと読んでいます。

でもね。ソラージュ・・・好きですよ。 (^ム^)



楽譜は、手持ちのものと、IMSLPから借用致しました。



使用楽器 (A=440Hz)

   ソプラノ       モーレンハウエル   キンゼカー
   アルト        モーレンハウエル   キンゼカー
   テナー       モーレンハウエル   キンゼカー
   バス         ヤマハ          メイプル
   グレートバス    キュング         メイプル




Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m



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この記事へのコメント

ichi
2012年11月27日 08:52
ここまでくると、凄いのか凄くないのか判らなくなってきますね(笑)でも、少なくともこれを作った人と残そうとした人がいて、今もちゃんと残っていることに驚きます。こんな異端がいたんですね!1曲目でずっこけた後、2~3曲めなんかは比較的聴きやすいと思っていたら、4曲目以降は、何!?5曲目の気持ちの悪いリズムは、こんなに具合の悪くなるようなリズムは初めてだよ!!6曲目は、不協和音ながら、調和した部分も見え隠れし、慣れてきたからか、少し良く聴こえてきたと思った矢先に終わってしまいました。
Papalin
2012年11月27日 11:19
◆◆ こんな異端がいたんですね!

ichiさん、ありがとうございます。
異端と来ましたか。(^_^;)

おそらく当時のアルス・スブティリオルの音楽理論書が目指したところが、こうした技巧的な"音楽"だったということで、この人だけが変わり者ではなかったのでしょうね。私が"見つけちゃった!"という感じで書きましたので、誤解を生んでしまったかもしれません、謝ります。

14世紀は音楽の世界は暗闇の時代だったのでしょうか、そんな風に感じている人も実際にいるようです。この後で対照的なルネサンスの音楽が登場するのですね。ひょっとしたら、人々はそれを待ち望んでいたのかも知れません。やっぱり20世紀の音楽に似た歩みをしていると思います。

これらの曲、最後まで通して演奏できたら拍手ご喝采モノです。(^_^;)
 
ichi
2012年11月27日 12:34
いくら技巧的といっても、ルールは無いんかい?と言いたくなる位めちゃくちゃなんで、他の作曲家とは違う空気を感じますね(笑) 面白い人だけど、距離をおいてつきあいたいと思いますよ・・・普通はね。でも、実はこの変な曲に別の秩序や凄い秘密が隠されていたりしてね。きっと別に意味は無いとは言わないとは思うけど、理解は出来ないと思う。
Papalin
2012年11月27日 14:21
◆◆ ルールは無いんかい?と言いたくなる位めちゃくちゃ

ichiさん、ありがとうございます。
多分、ルールはあるのだと思います。アルス・スブティリオル(と呼んだかどうかは別にして)のちゃんとした音楽理論に則っているのでしょう。不勉強な私は、理論書を読まずに演奏しています。

参照している楽譜をご覧になって下さい。何となく、ルールを解き明かそうとしている現代人の苦労が見えます。