テンポのはなし

初めての曲のテンポをどう決めるか。難しいですよね。

一つ前のブログで、もし参考になればと思い、私のテンポの決め方について書きました。しかしこのままだと埋もれてしまって、自分でもどのブログで書いたのか思い出せなくなることは必至です。そこでこちらに移行して、タイトルもそれらしくし、新たなブログとすることにしました。忘れないように、ブログのトップの左側にも目次をつけてみました。

ついでに今年の夏合宿の日程についてもお知らせします。


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【 カッコよく言うとレコーディング・スタジオ。通称:録音部屋。 】



これは、今回演奏した全65曲からなるホルボーンの舞曲集に関しての、テンポの決め方の例です。

参考になるかどうか分かりませんが、63番の"The Fairie-round"を例にとって、私の楽譜の見方を書いてみます。私は以下のことをおよそ1分もかけずに行なって、すぐさま演奏に取り掛かります。その方法に慣れているということと、一つでも多くの曲に接したいと思うが故の熟練(?)です。

ちなみに演奏の順序は上から下へ重ねていきます。最初にトップを演奏します。繰り返し前は楽譜通りに演奏しながら、繰り返し後の装飾のイメージを考えています。そして繰り返し後は、イメージを実際の音で表現するのですが、再現するのではなくて、創造している感じで演奏します。ですので、とんでもない失敗をしでかさない限り、一発録音に徹します。2回目の録音をすると、どうしても"再現"してしまうのですね。たとえ美しく決まったとしても、その演奏は初回と比べると、初々しさとか感動は薄れたもののように感じます。そうではないと仰る方が圧倒的多数でしょうけれど、私の場合はそうなのです・・・。 2つ目のパートからは、先に録音したパートとブレスが揃ってしまわないようにとか、逆に揃えようとか、そういうことも気にしながら演奏します。ですので、スコアでないと演奏できません。

おっと、話が脱線してしますね。楽譜を見て、どう演奏につなげるかというお話を書くのでした。(^_^;)


【私の場合、意外と軽視できない、前の曲との関係】
 『一つ前の曲は"The Widowes Myte"・・・貧者の一灯 (寡婦の乏しい賽銭)という何とも形容し難い曲だったっけ。中庸のテンポで演奏したっけ。あまりに貧相な曲名だったから、おもちゃの鈴を使って、少しばかり雰囲気を明るくしようとしたんだ。次の曲は快活な曲だといいなぁ。』

【意外と大事な先入観】
 まずタイトルを読んで、思いっきり先入観を持ちます。『ふむふむ、これは妖精のラウンド・ダンスだな。大勢の男女が円を描いて踊るのかもしれないぞ。きっとそんなに速くない踊りなのだろうけど、足を引きずるような踊りでもなさそうだ。前の曲との関係を考えると、中庸のテンポの曲が続いちゃうかもしれないなぁ。(^_^;)』

【曲想を決めるテンポ設定】
 いきなりトップパートを心の中で、もしくはハミングで歌ってみます。『ゆっくり歌うと冗長な感じがするなぁ。この曲はある程度躍動感があった方が良さそうだぞ、しめしめ。』・・・これで凡そのテンポが決まります。他のパートも一応ちらっと見ます。『コラールのように旋律だけがゆったりと演奏され、他のパートは忙しく動き回る・・・ということもなさそうだ。』『おやおや、10小節あたりからのTenorパートはやや忙しそうだぞ。でも最初に感じたテンポで大丈夫だろう。』『ほかにはないかな? お~あるある、21小節目からの上3パートの掛け合いが特徴的だな。ここは面白そうなところだ。2拍ごとに現れる音がちょうど階段を上がるみたいに1音ずつ上昇していくぞ。この部分をたたみ掛けるように演奏するか、それとも重厚に踏みしめるような感じで演奏するかは考えどころだな。私は前者が好みだ。この曲を表現するにはそれがいいと感じるから、これはアップ・テンポだ。幸い、最初に感じたテンポ感と同じだ。それで行こう。』

【雰囲気を決定付ける編成】
 速い曲は高音が映えると思います。『順当に考えても、前の曲との対比という意味でも、今度は4フィート・アンサンブルだな。』

【他にもさりげな~く考慮する点】
 この曲は終わり方がリズムを刻んでいます。何も楽譜通りに演奏する必要はありませんが、どう終わりにしようか、その点も予め決めておきます。
 『リズムはどうだろう。なるほど、大きな3拍子と2拍子が交錯している曲だな。このリズム感を上手く活かしたいものだなあ。』
 各パートの音域を見て、使う楽器を決めます。例えば、アルトでもテナーでも演奏できるパートは、目立たせたいところがあるなら、長い方の楽器(テナー)の高音を使います。逆に、ハーモニーの中にうまく溶け込ませたいなら、短い方の楽器(アルト)の低音を使います。
 『打楽器を使うかどうかは、リコーダー・コンソートの部分が完成してから、雰囲気で決めようっと。』



とまぁ、こんな感じです。ああ、演奏会で演奏する曲や、我が家の合宿で演奏するような曲の場合は、もっと時間もかけてちゃんと譜読みをしています。(^_^;) ちなみに今年の合宿は、8月25・26日@我が家です。ご一緒に音楽作りを楽しんだり、演奏したりしませんか?


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この記事へのコメント

サワコ
2012年04月20日 06:06
裏話もきけてラッキー! もう一度きいてみよっと!(6時間前)
ミール
2012年04月20日 06:07
とても参考になりました。沢山のことを即座に考えられているんですね、しかも全パートだから、これは神業としか言いようがないです。(2時間前)
Papalin
2012年04月20日 06:07
◆◆ サワコさん、63番の"The Fairie-Round"の楽譜に直接飛べるリンクを貼っておきました。まずはこの楽譜を目の当たりにして、サワコさんが何を感じるか眺めてみるってのもいいかも知れませんね。どんな楽譜でも語りかけてくれますよん。(2分前)
Papalin
2012年04月20日 06:07
◆◆ ミールさん、私は昔から鳥のように"俯瞰する"という言葉が好きです。全パートをくまなく見なくたっていいんですよ。ぶわ~っと眺めて、どこが黒いか(細かい音が集中しているところ)、どこが縦の線が綺麗に揃っているか、そんなことを感じ取れば充分でしょう。習うより慣れろかも知れません。(16秒前)
絢音  
2012年08月21日 11:04
楽譜をそんな風に読めたら・・・楽しいですね!
Papalin
2012年08月21日 16:20
◆◆ 楽譜をそんな風に読めたら・・・楽しいですね!

絢音さん、ありがとうございます。
同じ時代の同じような曲を演奏していますと、何となく体がテンポを覚えてしまっている・・・というのもありますね。(^-^ )