◆IL DIVO◆ 広瀬量平 / ラメンテーション(哀歌)

≪生演奏を公開しています≫

画像
Hirose Ryohei (1930-2008) / LAMENTATION for 4 recorders
URL : http://papalin.yas.mu/W243/#M009

  ◇公開日: 2012年2月10日
  ◇演奏時間: 6分51秒
  ◇録音年月: 2012年2月 (50歳)
   上のアルファベットの曲目名を
    クリックして、Papalinの音楽サイト
    からお聴き下さい。(視聴?・試聴?)



少しだけ、リコーダーを吹いてみたくなった。
選んだ曲は、私の思い出の曲。

あれは中学生の頃だった。
NHK-FMの「夕べのリサイタル」という番組を聴いた。

東京リコーダー・カルテットの演奏会の録音だ。
広瀬量平さんという作曲家の曲を演奏するという。

「イディール1」と、この「ラメンテーション」が演奏された。
それは衝撃的だった。

もしこの先、自分が演奏することがあるとするならばきっと、
その名の通り牧歌的な雰囲気が美しい「イディール1」だろう。

でも「ラメンテーション」を演奏することは一生あるまい・・・そう思った。
「ラメンテーション」は理解を超えたところに存在する曲だった。

まさか、この歳になって、
それも一人で演奏するとは思ってもみなかった。



手持ちの楽譜の前書を転記しておこう。

 1975年、4月 山岡重治、柴田雄康、北御門文雄、松島孝晴、四氏の委嘱によって作曲した。
 彼等のベルギーでの演奏のためであったが、初演はそれに先立って東京で行なわれた。
 日本人の音感の底にある微細な音程感覚や、微妙なリズム感、及びそれらが交錯したときに生ずるある効果などを手がかりにして、墨絵のような表現をしたいと思った。そしてそれは日本人の、あるいは人間の声それ自体であり、それが内的な激しさと同時に或る静けさの表現でもありたいと願った。
 作曲にあたっては上杉紅童氏に多くの適切な助言と協力をいただいた。
                                              広瀬量平

作曲年代   1975年 4月
初演      1975年 6月17日
         東京聖パウロ教会聖堂
初演者     山岡重治(アルト・リコーダー)
         柴田雄康(アルト・リコーダー)
         北御門文雄(テノール・リコーダー)
         松島孝晴(バス・リコーダー)
楽器編成   アルト・リコーダー2
         テノール・リコーダー1
         バス・リコーダー1
演奏時間   7'00"~8'00"


楽譜は、手持ちの全音リコーダー・ピースを使用した。


Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m


使用楽器 (440Hz)

   アルト1      モーレンハウエル    キンゼカー(メイプル)
   アルト2      モーレンハウエル    キンゼカー(メイプル)
   テナー       全音            チェリー
   バス        メック            メイプル



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この記事へのコメント

アルト笛
2012年02月11日 01:19
凄い曲ですね。哀歌というタイトルで表現するものを超えているような気がします。能面の下に隠れた百面相を見るような曲なのですね。

ずっと前に京都のJEUGIAでのフェアで、広瀬量平さんの楽譜を見てのけぞりました^^;(ラメンテーションだったかどうかはわからないのですが、同じ表紙でした)…およそ自分が知っている楽譜というものではなかったからでした(笑)
このヒョロヒョロ~っとしたのはどう吹くのだろう、×印はどんなふうになるんだろうと思っていました。このような曲に挑戦されるPapalinさん、尊敬です。聞かせてくださって有難うございます。
ichi
2012年02月11日 09:53
私も楽譜は見たことがありますが、ちゃんと演奏されたのを聴くのは初めてです。ラメンテーションというのは戦争に対してのレクイエム、鎮魂歌のような意味合いがあったのですね。広瀬量平さんは年代からすると親の世代になりますが、若い頃に戦争を体験したこの世代の作家(音楽家に限らず)たちに強く惹かれます。バイタリティーがあって色あせない・・・アバンギャルドなんて言葉が似合う、いづれ独立した部屋をこさえてあげてください。ただ、聴くときには次に有元利夫のエアが入ってちょっとホッとしたりもする今の感じもいいです。
Papalin
2012年02月11日 11:26
◆◆ 広瀬量平さんの楽譜を見てのけぞりました^^;

アルト笛さん、ありがとうございます。
「ヒョロヒョロ~っとしたのはどう吹くのだろう、×印はどんなふうになるんだろう」 本当にそうですよね。(^-^ )

高校生になって、隣町の学校に通うようになりました。そこに間口1間半くらいの小さなレコード屋さんがありました。楽器や楽譜もちょこっとだけ置いていましたが、その店には当時の全音リコーダー・ピースが殆どありました。高々人口4万人位の市でしたから驚きですね。そのピースは殆どがA4縦の楽譜でしたが、中にA4横の楽譜がありました。それがイディール1とラメンテーションでした。私は両方とも購入しました。以前FMで聴いたことがあったので。

ニョロニョロや×印や、見たことのない楽譜でした。でも、それらには全て演奏法が書いてありました。例えば私は下手な演奏(?)でしたが「頭部管をはずし中部管の上部を吹く」とか「中部管を吹きながらゆらす」といったように。なので、今回演奏するときも、演奏方法だけは理解できました。演奏できるかどうかは別として。(^_^;)

それにしても、これを山岡さんたちはどうやって合わせたんだろう。多重録音での苦労とは別のところで、リアルのカルテットでの演奏の難しさを想像します。
 
Papalin
2012年02月11日 11:40
◆◆ ラメンテーションというのは・・・鎮魂歌のような意味合いが・・・

ichiさん、ありがとうございます。
その通りです。古くはトリスタンの哀歌、エレミアの哀歌などがありますね。ichiさんに頂戴した音楽史の本の受け売りです。(^_^;)

広瀬さんのラメンテーション、こうして演奏してみますと、前書きにもあるように、日本的なものを強く感じる一方で、前述の西洋音楽の大河のような歴史も、その音から感じられます。すごい作曲家だなぁと思います。
Papalin
2012年02月11日 11:54
◆◆ ちゃんと演奏されたのを聴くのは初めてです。

ichiさん、続きです。
ブログ本文の補足になってしまいますが、ご容赦下さい。
この曲の楽譜には、ここからここまで凡そ何秒で・・・というような表記があります。それは10秒だったり、3秒だったり、色々です。でも、これだけでは多重録音はできないので、私はまず、其々のパートのキーとなる音の動きのところに、全て"○秒"と書き込みました。そして、テンポ60でメトロノームを鳴らせながら、1、2、3・・・という声と一緒にそれを録音しました。そう、私が言うところの"指揮者の録音"ですね。そしてその指揮者の"音"を頼りに、A2>T>A1>Bの順、つまり、登場する順でパートを重ねて行きました。

私はモーツァルトのジュピターなどを除く殆どの曲で、スコアを使って演奏します。特にルネサンス曲では、ポリフォニーから一変して縦の線が揃うところなど、初見でもってアーティキュレーションを揃えるためには、パート譜は使えません。他のパートのフレーズや音や音形が演奏中に目に入って来るから、それなりの"表現"が可能となります。

ところが、この曲は全くもって無理でした。この曲をやろうと決めてすぐ、まずは楽譜に○秒の書き込みをしました。これが結構時間がかかりましたが、今回はこれが言うなれば指揮者の大事な仕事でした。そして自分のパートを、○秒の書き込みだけを頼りに演奏する・・・その4回の繰り返しで出来たのが、この録音です。
 
2012年02月11日 11:54
◆◆ 次に有元利夫のエアが入ってちょっとホッとしたりもする

初めて録音をネットで聴いたとき、全く同じことを感じました!

広瀬量平さんのリコーダー作品は、私が知るところですと、いずれも四重奏曲のイディール1と、このラメンテーション。そしてソロ用のオード2(頌詩2)の3曲です。いずれも全音からリコーダー・ピースとして出版されているものです。(⇒)

曲数からしますと、独立の部屋はちょっと・・・。(^_^;)
ひょっとすると、近藤浩平さんの作品の演奏のように、リコーダー以外に書かれた作品も演奏しろと仰ってます?
 
kisibe
2012年02月12日 10:38
聴かせてくださってありがとうございます。

東京リコーダーカルテットの演奏をラジオから聴いたとき衝撃を受けた一人です。そして全音ピースのこの楽譜 どうしても買う気になれなかったのです。
(自分には 絶対吹けないから、、持っているのもつらい、、、)
トップの山岡さんは 音程にすごくこだわる方 だったらしいですね。
当時の 雑誌かなにかで読みました。 本当にすごい曲ですね。

2012年02月14日 05:54
◆◆ ラジオから聴いたとき衝撃を受けた一人です。

kisibeさん、ありがとうございます。
おお、kishibeさんも、そうだったのですね。(^-^ )

> 楽譜 どうしても買う気になれなかったのです。

その理由が、kisibeさんの負けん気の強さというか、きっとkisibeさんの当時の性格を端的に表しているのかも知れませんね。

山岡重治さんの演奏は、2回ほどコンサートで聴きました。一流のプロはみなそうですけど、音程は完璧でした。アマチュアの演奏との大きな違いはそこにもありますね。音程に拘る山岡さんの作られる楽器に興味が湧いてきました。

kisibeさんとはきっと同じような世代。東京リコーダー・カルテットの演奏を、恐らく「夕べのリサイタル」というFM放送で聴いて衝撃を受けた西の少女と東の少年がいた。何だかよくわからない音楽だったけれど、とにかく頭の中に入り込んできた。以来、その曲を忘れることもあったけれど、それでもずっと頭の隅っこの方に引っ掛かっていた。そして、二人とも何十年も経って、またリコーダーを吹き始めた。頭の中には、この曲がしっかりと鎮座していた・・・。

全く関係ないのですが、「西の魔女が死んだ」という映画を観ました。原作も読みました。どちらも素晴しい完成度、心を動かされました。(⇒)