◆IL DIVO◆ カベソン / 鍵盤楽器、ハープ、ヴィエラのための作品集

≪生演奏を公開しています≫

画像
Antonio de Cabezon (1510-1556) / Obras de musica para tecla, arpa y vihuela
URL : http://papalin.yas.mu/W059/#M121

  ◇公開日: 2011年5月13日
  ◇演奏時間: 40分26秒
  ◆録音日: 2011年4月 (50歳)
   上のアルファベットの曲目名を
    クリックして、Papalinの音楽サイト
    からお聴き下さい。(視聴?・試聴?)



一発芸的な曲を130曲も演奏しますと、
洞窟にでも篭もりたくなるのは、私だけでしょうか?

一発芸シリーズも、録音部屋に篭もって演奏しているという点では他の曲と同じなのですが、一派芸シリーズの曲は、演奏しているときの気持ちが"陽"なのです。ですので、心境を正しく表現するならば、若干ヒートアップした心を"陰"の場にもって行きたい・・・すなわち収まりのよい場所へもって行きたい・・・ということです。

さてさて、音楽的に篭もるには、どんな曲いいでしょう。そんな目的で見つけたのが、この曲集でした。


見つけたまでは良かったのですが、お釣りが付いてきました。(^_^;)
エオリアンさんの楽譜は、歴史的な曲集に忠実にハ音記号で書かれた声部は、ハ音記号のまま記譜されていました。正直、ちょっと足がすくみました。でも挑戦することは嫌いではありませんので、いつものように、駄目元でトライ・・・です。

テナー譜とアルト譜は、バードの執拗なまでの演奏で、少しずつ慣れてきましたけれど、今回は、第一線にハ音を置く"ソプラノ譜"が登場しており、私にとっては初体験でした。五十の手習いって言葉はありましたっけ?

こうしたハ音記号による表記は、楽譜を印刷する技術がまだ未成熟だった時代、すなわちバロック期以前に、加線をなるべく使わないで記譜できるように用いられていました。

今回のチャレンジで、ハ音記号として私が未体験なのは、残るところはメッゾ・ソプラノ譜(第2線がハ音)だけとなりました。メッゾ・ソプラノ譜だと、F管のリコーダーを持って、C管だと思って演奏すればよいので、読譜はきっと簡単だと思うのですが、ソプラノ譜は厄介です。私が採用(?)した法則は、「ヘ音記号で書かれた楽譜だと思って、C管を持っていると思って演奏する」ことでした。これが結構厄介でした。いっそのこと、ト音記号の3度下を演奏するという法則の方が楽だったかもしれません。それが証拠に、音を3度間違えて演奏している箇所があります。3度の違いだと、妙に和声にはまってしまうので、ミックス・ダウン時まで間違っていることに気づきませんでした。ミックス・ダウン中に気づいたのですが、妙にハマっていたので、そのままにしてしまいました。決してリスナーを欺こうとかいう邪心はございませんので、お許し下さい。


さて曲ですが、私の狙い通り、非常に渋いのはお聴き戴ければ感じられるのではないかと思うのですが、その根底にあるのは、カベソンの作曲ルールに厳格に則って作られた作品集であるということだと思いました。どの曲も同じ構成でできています。一旦お作法を決めて、それに忠実になればなるほど作曲の筆は進むであろう・・・というのは、私が主張するところですが、それにしても、よくまあこんなにも曲が出来るものです。

これらの曲は、タイトル通り、鍵盤楽器用に書かれたものなので、2声や3声であっても、各声部の音域は非常に広いのです。各声部を一本のリコーダーでは演奏できないこともありますので、原音(音高)が重要だと思われたときには、2種類の楽器で演奏することにしました。また仮に一本のリコーダーで演奏できる声部であっても、その音域の広さは同時代の作曲家と比べても独特ですね。その特徴が功を奏していると感じられる曲もあれば、前半が高音で終始したのに後半になると低音で終始するといった、ちょっと首を傾げたくなる曲もありました。私たちが慣れ親しんでいる曲想(クライマックスへのもって行き方など)とはちょっと異なるものもありました。まぁ聴いてみて下さい。



使った楽器は、このところ蜜月関係にあるABS樹脂、すなわちプラスティック管です。(^-^ )

そうそう、作品を格納したところの一つ前のシリーズ(ヴィクトリアの作品)から続けて聴いてみたら、ルネサンス・リコーダーと今回使った楽器のピッチの違いに驚きました。これではルネサンス・リコーダー・セットが、私の持っている他の楽器と合う筈ないよなぁって、実感しました。(^_^;)



楽譜は、エオリアンさんから借りました。



Papalinの多重録音で、お聴き下さい。m(_ _)m



曲目と楽器編成

Obras de Musica para Tecla, Arpa y Vihuela, de Antonio de Cabezon
Recopiladas y puestas en cifra por Hernando de Cabezon su hijo.(1570)


★ Comiencian los duos para principiantes

  Tres duos para principiantes para mostrara llever el compas

   1. Duo                                     (T・B)
   2. Duo                                     (A・T)
   3. Duo                                     (T・B)

  Dos auemaristelas, lleua el canto llano el contrabajo

   4. Ave maristella                               (A・T)
   5. Duo Ave maristella                            (A・T)

  Dos auemaristelas, lleua el canto llano el tiple

   6. Ave maristella                               (A・T)
   7. Ave maristella                               (A・B&T)
   8. Te Luces ante Terminum, lleva el canto llano el tenor      (A・T)
   9. Duo                                      (S・T)


★ Comiencian las obras de a tres para principiantes

  10. Tres Kiryes sobre el canto llano de rex virginum          (A・T・B)
  11. Auemaristela de Hernando de Cabezon                (A・T・B)
  12. Otra auemaristela, canto llano el tenor                (A・T・B)
  13. Pange lingua canto llano                         (A・T・B)
  14. Otra pange lingua canto llano tenor, y la musica es primer tono (A・T・B)


★ Comiencian las obras de a quatro

  15. Qvatro versos del primer tono sobre el seculorum         (A・T・T・GB)
  16. Otros quatro versos del segundo tono sobre el seculorum    (A・T・T・B)
  17. Otros quatro versos del tercer tono sobre el seculorum     (A・T・T・B)
  18. Otros quatro versos del quarto tono sobre el seculorum     (A・T・T・GB)
  19. Otros quatro versos del quinto tono sobre el seculorum     (S・A・T・B)
  20. Otros quatro versos del sexto tono sobre el seculorum      (A・T・B・GB)
  21. Otros quatro versos del septimo tono sobre el canto llano    (A・A・T・GB)
  22. Otros quatro versos del octauo tono sobre el canto llano     (A・A・T・GB)




使用楽器 (440Hz)

    ソプラノ      アウロス    プラスティック (703BW)
    アルト       アウロス    プラスティック (709BW)
    テナー      ヤマハ     プラスティック (YRT-304BII)
    バス        メック      メイプル
    グレートバス   キュング    メイプル





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この記事へのコメント

ichi
2011年05月13日 22:51
う~~~ん
念願のルネサンスリコーダーのポジションが怪しくなってきて、なんだかこっちまでブルーになっちゃいます。
しかしなぁ、それにしても、プラ管はともかく、メックのバスが使えていることには驚いています。変な音じゃないし、よく鳴っています。これはまるでリコーダー界の村田兆治や~~~! と彦摩呂も言っています。
Papalin
2011年05月14日 06:41
◆◆ こっちまでブルーになっちゃいます。

ichiさん、ありがとうございます。
そうだ、本文に一つ書き忘れたことがあります。この曲集は音域がとても広いので、モーレンハウエルのキンゼカーが2オクターブ出るとは謳ってはいるものの、現実的にはルネサンス・リコーダーでは演奏できません。そうでなければ、キンゼカーを使う予定でした。ですので別に抹殺した訳ではありませんから、お気を落とさないで下さいまし。(^-^ )

プラ管、頑張っていますよ。ウィンドウェイがすぐ詰まっちゃうのが難点ですけれど。

メックのバス、一度は引退勧告を受けましたが、現役続行です。
腐った部分を削り取って、"穴埋め職人"(商品名)で修理をしたものの、以前と比べると、倍くらいぼーぼーと息が入りますので、弱った身体にはきついです。バス・パートに定旋律のある曲に当りますと、楽譜を見ただけで、酸欠状態に陥りますです。
 
ichi
2011年05月14日 09:11
"穴埋め職人"

まさか楽器の補修に使われようとは!!想定外でしょうね。湿気にも強いようですし、思い切りのよい決断だと思います(笑) 息が多く入るということはウィンドウェイが広くなったということですよね。削ったり細かい細工が出来る素材なんですか?
Papalin
2011年05月14日 09:22
◆◆ 削ったり細かい細工が出来る素材なんですか?

ichiさん、ありがとうございます。
弾力性があって、まるで生ゴムみたいな感触です。
削るには、かなりの熟練が必要と思われ、私みたいな手先が器用でない人間には不可能と言っていいでしょう。なんとなく"付いている"という感じの、ichiさんが見たら、どうしようもない仕上がりとなっております。
_(__)_~◎バタンキュー