《本のレビュー》 『すべては音楽から生まれる』 茂木健一郎 著

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今をときめく著者の本。
Papalinをそそるタイトル。
買わないわけにはいきませんね。

サブタイトルがついています。
「脳とシューベルト」
ほう、茂木さんはシューベルトか。
僕はベートーヴェンだったなぁ。

beingreenさんが素敵なレビュー
を書いておられます。(mixiです)
彼も指摘されているように、
これは音楽評論の本ではなく、茂木さん自身の音楽との接し方、こういう音楽の捉え方があるということを知ることが出来ます。

しかも脳科学者が・・・というところに興味がありました。茂木さんと言えばクオリア。クオリアと言えば茂木さん。僕はそんな風に思っているのですが、そのクオリアもひょっとしたら彼の中では音楽が原点だったのかもしれない。その原点に回帰しているかのような本です。

有名な『モオツアルト』を書かれた小林秀雄さんの言葉を引用したあと、こんなことを書かれています。恐らくこれがこの本の根底のテーマであり、茂木さんのメッセージだと思いました。
「音楽について、私の言葉で語りたい。自分なりにその正体に少しでも近づいて、自分のものとして音楽と接したい。」いいですね。(^-^ )

いつものように、Papalinの琴線に触れた部分を少しだけ・・・。


第2章 「音楽との出会い」 から

 つまり、「music」という語それ自体は、知的表現と不可分な意味合いを持つ言葉であって、「音」という意味はもたない。ここが、日本語で「音楽」というときに想起されるもの --- リズムや音程といった、「music」と比べると限定的で狭義のイメージ --- との違いかもしれない。芸術の神ミューズから直接降り立つもの。命にかかわるもの。古来、音楽を奏でること、音楽を聴くことは、生の本質であるとさえ考えられたのである。
 音というものを梯子にして地上に降り立った女神(ミューズ)、すなわち「music」の抽象の微笑を、私は探し続けている。それを生み出すものは音だけではなく、思考や情動、生命の躍動とも呼ぶべきものではないだろうか。このように考える時、音楽は芸術の一形態を超えた存在として、私の前に顕れてくる。



第3章 「音楽と想像力」 から

 愛をうたうと悲しみになり、悲しみをうたうと愛になる---。この言葉こそ、
シューベルトの奥底に触れるものだと私は思った。 ・・・

 憧れは常に欠乏から生まれる。幸福に満たされている人は、かえって愛が歌えない。手に入らないから、焦がれる。焦がれるから、奏でる。



第4章 「音楽のように生きる」 から

 あらゆる言葉は、意味はわからなくても音楽として聴くことができるし、それでも十分伝わることはある。たとえば、なんともいえない心優しさ、しっとりとした感じ。と表現するとまたひどく抽象的で曖昧だが、実際にそうした感情を覚える時、言葉は実感を伴った確かなものとして現れてくる。日常使っているこの言葉を、音楽として感じる。すると人生とは、ずっと演奏しているようなものだと思う。



第5章 「特別対談『音楽の力』」 から

 脳の中に音楽が入ってくることによって、もともと脳内にある「音楽」と共鳴を起こし、いろんなものが鳴り響いてくる、といった感覚があるのでしょう。つまり、ある音楽を聴いても、それを自分の脳の中のシンフォニーとどれくらい共鳴させることができるかによって、感動の度合いが変わってくると私は考えています。



かくしてPapalinは、今日も脳内をドーパミンで満たして、音楽すなわちあらゆる芸術、そして生命の躍動、生の本質として、音楽を奏でるのであります。

                                  (2月2日 記)


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すべては音楽から生まれる ~ 脳とシューベルト



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この記事へのコメント

beingreen
2008年02月02日 21:33
Papalinさんも引用されていますが、脳内にある自分の「楽器」と共鳴するというところ、私もうなずきながら読みました。

全部読む前に件のMixiの文章を書いたのですが、最後まで読んでみると、やはり音楽と言うのは人間と人間が言葉以前で共感しあうための重要なメディアであることが主張されていますね。「すべては音楽から始まる」という主張が本当に文字通りされているのには驚きますが、確かにある意味そうなのだなあと思いました。
Papalin
2008年02月05日 06:29
◆◆ 脳内にある自分の「楽器」と共鳴・・・

beingreenさん、ありがとうございます。
同じ本を読んで、お互いに感動を延べあえたことが嬉しく思います。

ご指摘の文章のところに来たとき、僕も暫く頷いていたように思います。音楽でも芸術でも、あるいは茂木さんの言葉を借りるなら言葉でもいいのですが、初めて聴くときの感動と、それからここで書かれているような、自分の中のものと共鳴するときの感動と、両方ありますよね。(ちょっと狭義に捉えた書き方をしてしまいましたが)私は両方ともすごく大事だと思いますし、それぞれ違った感動があります。そして後者の感動は深い喜びですな。